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2009/12/11

『父に捧げる歌』ルース・バーミングハム

父に捧げる歌 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
父に捧げる歌 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ピーチツリー探偵社」の続編です。が、日本での発売はこちらが先です。

私はしばらくの間、この本がピーチツリー探偵社の続編だと気づきませんでした。タイトルがヒューマンドラマっぽいというか……。なのでAmazonで見かけてもスルーしていたのですが、内容紹介をよく読んだらサニー・チャイルズの名が!

サニーはずっと父はヴェトナム戦争で死んだと聞かされていました。しかし、父の部下だった男の死亡記事を新聞で見つけ、父について母親に聞こうとします。しかし、母は詳しいことを教えてくれません。サニーは戦没記念碑に父の名前を確認しようとするのですが、そこにはいくら探しても父の名前はありません。なぜ英雄であるはずの父の名前がないのか? サニーは父の死について真実を突き止めようとしますが……。

ヴェトナムに関係するだけあって、重苦しい雰囲気が漂います。探るうちに英雄だと思っていた父の暗い部分を見つけてしまう娘の苦悩がよく伝わって来ます。頑なに娘に真実を語ろうとしない母親には、夫に対する深い愛情を垣間見れるなど、前作よりこちらのほうが物語りに深みがあると思います。

日本では2冊しか出版されていませんが、本国ではAmazonで確認する限り本書を含め7冊出ているようです。ぜひとも続刊の翻訳をお願いしたいところですが、翻訳2作目から7年以上経過したところを見ると無理そう。ハヤカワはほかにもシリーズ途中で翻訳が途切れて残念に思っているものがあるので、シリーズ物は出来ればほかの出版社から出してもらいたいかも……。

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